自分が高校生の頃から、
とてもお世話になった大先輩がいる。
その頃、その人はスノーボードショップの店長さんで、
毎日お店に行っては、学ランを着たまま
夜中までスケートに明け暮れていた。
もちろん冬には雪山に連れて行ってくれたりした。
ここでは書けないような思い出が沢山ある。
良いことも悪いことも色々と教えてくれた人だ。
先輩は今から20年以上も前からサーフィンをしており、
いつも日焼けで真っ黒に変色し、白い歯が印象的だった。
「源太君も海行くかい?」と何度も誘われたが、
なぜこのクソ寒い北海道の海でサーフィンなんか・・・と
土地柄とサーフィンを結びつけられず、興味を持たなかった。
いつものようにショップに行くと、
サーフィン用のヘルメットを出してきて、
「これに絵を描いてくれないか?」といわれ、
期待に応えられるように必死で描いた。
沖縄に移住していた頃、
ドップリとハマってしまったサーフィン。
釧路に帰ってきても、
あの波の感覚を忘れることが出来ず、
真っ先に先輩に電話した。
早速、北海道使用のウェットスーツを仕立ててもらうために
先輩の家に行くと、あのヘルメットが大切に保管されていた。
自分の頭からも薄れていた記憶が
一気に戻ってきた。
嬉しかった。
巧さだけではなく、積み重ねの大切さを
海の中で教えてくれる。
年齢は関係なく、
ハーコーな攻め方を見せてくれる。
先日、先輩からバリに持っていく板に、
ペイントしてほしいと言われた。
また嬉しくなった。
あの頃の気持ちを思い出したんだ。